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暗証番号錠暗証番号錠は、パスコードや暗証番号を入力して開錠・施錠を行う電子錠の一種です。一般的には、セキュリティやプライバシーの目的で使用されます。このタイプの錠は、銀行のATM、スマートフォン、デジタルドアロックなど様々な場所で利用されています。
暗証番号錠の仕組みは、事前に設定された暗証番号を正しく入力することで機械がロックを解除したり施錠を行ったりするものです。暗証番号は秘密情報であり他人に知られないようにすることが重要です。
利用される暗証番号錠の種類には、単純な数字の組み合わせや英数字の組み合わせ指紋認証や顔認証を組み合わせたものなどがあります。また、セキュリティの向上のため暗証番号の変更を定期的に求めたり入力回数の制限を設けることもあります。
暗証番号錠の仕組みについて
暗証番号錠の仕組みとは、設定された特定の番号列を入力することで内部の電子制御装置や機械的ロック機構が解除される仕組みであり一般的にはテンキーやタッチパネルを用いて番号を入力し、その情報が内部の制御基板に送信され、登録された正しい暗証番号と一致すればロック部分を固定している内部機構が電気信号によって開放動作を行うものである。暗証番号錠には大きく分けて電子式と機械式があり電子式では電池や外部電源により作動し入力された番号をマイコンが判定し正しい場合に電磁ソレノイドやモーターが作動してロック機構を解除するが機械式では入力されたダイヤルやボタンの物理的な動きを利用して内部のカムやレバー機構を動作させ正しい組み合わせでのみ開錠が可能となる構造を持つ。電子式暗証番号錠はさらに高機能化が進み、誤入力防止機能やタイムロック機能、さらには管理者番号と使用者番号を分けるマルチユーザー対応機能などが搭載されるものもあり、これによりセキュリティレベルを用途に応じて柔軟に設定できる。一般的な電子式暗証番号錠の内部構造には、テンキーユニット、制御基板、電源ユニット、開閉駆動部が配置されており、テンキーユニットで受け取った入力情報は直ちに制御基板に送られ、事前に登録された暗証番号データとの照合がリアルタイムで行われ、一致した場合に限り、電気信号が開閉駆動部へ送られ、ロックバーの引き込みやシリンダーの回転といった動作により施錠が解除される。これに対し機械式暗証番号錠では入力された数字ボタンの組み合わせに応じて内部のメカニカルリンク機構が連動し設定された正しい順番でボタンを押下した場合のみ、内部カムが回転してラッチ機構が解除される仕組みとなっている。暗証番号錠は高い利便性とセキュリティ性を兼ね備える反面、電池切れや機械的摩耗による故障リスクもあるため定期的なメンテナンスや予備電源機構の設置が推奨されるほか不正解番号が一定回数入力された際には自動的に入力ロックをかける機能や異常入力があった場合にアラームを作動させる機能を搭載することで、不正アクセスに対する防御力を高める工夫も広く取り入れられている。近年では暗証番号入力だけでなく、指紋認証やICカード認証などを併用したマルチ認証タイプの製品も登場しており、従来の暗証番号錠の利便性を保持しつつさらなるセキュリティ強化を図る動きが加速している。